留萌にしんソーラン巻

にしんを一尾まるごと使った、贅沢な昆布巻き

 にしんが創った町とも言われている留萌市。明治から昭和初期にかけて、にしんの群来が浜を埋めつくし、“にしん御殿"と呼ばれる番屋が次々と建ち並んだほどでした。残念ながら、今は漁獲量が大幅に減ってしまいましたが、美しい海岸線に番屋が点在する『にしん街道』は、北海道遺産に指定されています。

 そんな留萌の豊かな自然が育んだにしんを、ふんだんに使った昆布巻きが、「にしんソーラン巻」です。普通の昆布巻きは、一匹のにしんの身を細かくして昆布で巻きますが、にしんソーラン巻きは、三枚おろしにしたにしん、中骨を抜いた半身をひとつにして一匹丸ごと昆布で巻いています。

 自然の味を最大限に活かすため、材料、調味料に保存料は使用せず無添加。醤油、水飴、鰹だしなどをブレンドした、独自秘伝のタレが旨味を引き立てます。さらに、蒸気釜で時間をかけて炊き上げているので、身も大変やわらかく、昆布のダシ、にしんの脂と絶妙に絡み合ったタレの味が芯までじっくり染み込んでいます。 

 一口食べると、ふっくら炊きあがったほこほこのにしんの身と、風味豊かで程よい甘じょっぱさのタレが、噛むたびに口の中に広がります。深い味わいとソフトな食感は、まさに後を引く美味しさ。ご飯のおかずにも、お酒のつまみにも合います。

 にしんの漁期の旬は2〜4月。別名“春告げ魚"とも呼ばれていますが、1950年代半ばから減少し、いまや幻の魚とも言えます。にしん漁が全盛期の頃、水揚げの時によく歌われていたというソーラン節。にしんソーラン巻きというネーミングには、にしん大漁の再来を待ちわびる沖の人々の願いも込められています。







留萌ほたてソーラン巻

北海道産のほたてをまるごと3個使った、贅沢な昆布巻き

 「帆立貝」の名前の由来は、貝殻の一片を帆のように開いて立て海中を移動する姿が、風を受けて水上を帆走する帆掛舟(ほかけぶね)に似ている事から付けられたと言われています。一般的には「貝」を省略した帆立(ほたて・ホタテ)の名で広く呼ばれていますが、他には、殻の形を扇に見立てて海扇(うみおうぎ)とも呼ぶ事もあります。

 数ある貝の中でも、もっとも多くの人々の愛されているほたては、無くては成らない食材のひとつでもありますが、北海道産のほたては特に甘みが強く、もちろんお刺身で食べても美味しいのですが、贅沢にも貝から外したほたてを3個まるごと昆布で巻いて炊き上げ昆布巻にしました。北海道ならではの豪快な昆布巻きとして「留萌にしんソーラン巻」と並び好評を得ています。
 
 日高昆布を巻かれたつややかな照りは、見ているだけでも美味しそうですが、一口ほうばると
ほたての味が口の中に充満して言葉にならない美味しさです。とても柔らかく歯の弱い方でも美味しく召し上がることが出来ます。

 













留萌にしんソーラン巻



留萌ほたてソーラン巻